罪のない少年4人と目撃者が犯罪者に仕立てあげられた五番町事件がひどすぎる!驚愕の事件の真相とは?

公開日: : 話題

gobantyou

1955年、京都の五番町である殺人事件が起きました。

ある喧嘩から殺人にまで発展した事件なのですが、この事件で罪のない少年4人と目撃者が逮捕されることになりました

今回はいったいなぜそのようなことになったのか具体的に解説していこうと思います。

sponsored link

少年4人は偶然が重なり逮捕

この事件は1955年(昭和30年)4月15日の夜、京都の五番町で起こりました。

事件の被害者となった木下治さん(当時23歳)はある飲み屋で佐藤久夫(当時20歳)という若者と喧嘩になってしまいます。しかし、近くにいた女性が仲裁に入り一旦は収まります。

その後、木下さんが別の飲み屋に行って店を出たところで少年4人たちに遭遇し、またも喧嘩になります。そして木下さんが逃げ出すと、少年4人はしつこく追いかけてきました

木下さんが逃げている途中で運悪く先ほどの佐藤久夫と遭遇、その男は木下さんに「さっき殴ったのはお前やな」と叫び、ナイフを背中に突き立てて逃走しました。

その一瞬の出来事に少年4人は全く気づかず木下さんも刺されたことに気づかなかったようです。

その後木下さんは出血多量で亡くなります

 

警察は少年4人が殺害したものと断定し、逮捕します

当然少年4人はやっていないので、喧嘩については認めたものの、刺したことは否定し続けます。しかし、少年4人の中に被差別部落の人や在日朝鮮人がいたことから殺人くらい平気でやってしまうだろうという考えで警察は自白を強要させます。

そして結果的に少年4人は「自分が刺した」と自供させられます

少年たちは凶器であるナイフの隠し場所について話すように言われますが、犯行を行っていない4人は隠し場所など知る由もなく、自供によって語られた隠し場所は4人ともバラバラでした。

結局ナイフの隠し場所は見つからないまま少年4人を傷害致死罪として起訴して、捜査本部は解散となりました。

 

真犯人がまさかの自首!?

事件から1年が経った1956年4月のこと、木下さんを殺害した真犯人である佐藤久夫が凶器のナイフを持って警察に突然自首してきました。

なぜ佐藤久夫は突然自首してきたのかと言いますと、「真昼の暗黒」という映画が関係していました。

 

「真昼の暗黒」とは1951年に山口県麻郷村で老夫婦が殺害された強盗殺人事件「八海事件」で、罪のない4人の人物が犯罪者として死刑を告げられた話を元にした映画です。

犯人は単独犯で捕まっていたのですが、老夫婦の悲惨な殺害現場から警察は複数犯の犯行と勝手に断定します。犯人は単独での犯行だと自供していましたが、警察は共犯がいるとして厳しい尋問や拷問などが行われ、耐え切れなくなった犯人は罪のない4人の友人の名前を共犯者として挙げてしまいます。そしてその犯人と4人の友人は死刑を宣告されます。

最終的に冤罪は晴らされ、無罪となるのですが、佐藤久夫はこの映画から自分の罪の深さを重ねあわせ自首することを決意したそうです。

 

佐藤久夫が自首したことで4人の少年は無罪となり、今回の事件は解決したかに思えましたが、ある問題により国会を巻き込む騒動にまで進展することになります。

 

目撃者の冤罪

実は今回の事件には目撃者がいました。

その人は村松泰子さん(当時20歳)という女性ですが、村松さんは妹と一緒に近くの神社に夜桜を見に行った帰り道で、事件現場付近の公衆トイレで、犯人の佐藤久夫が血のついたナイフを洗っているところを目撃していました。

村松さんは1956年2月26日に出廷し、少年4人は犯人でないことを証言したのですが、なんと3月2日に偽証罪で逮捕されてしまいます。

村松さんはその裁判の後、京都地検の森島忠三検事に呼びだされ、真夜中まで取り調べを受け続け検事から「4人の少年に頼まれて嘘を言った」と言えば家に帰すと言われていたとのことです。

無実の少年4人を救うために正しい行動を行ったはずの村松さんでしたが、検察の隠蔽により逆に逮捕されることになるという信じがたいことが起こっていました。

 

しかし、佐藤久夫が自首したことで事態は一転し、国会でも問題視されるほどになります。

結局村松さんは偽証罪が撤回され、森島忠三検事は辞任となりましたが、検察側の隠蔽については闇に葬られたままとなりました。

 

まとめ

五番町事件は警察の余計なプライドや偏見により、犯罪を犯していない人が次々に逮捕されたという驚愕の事件でした。

信じがたいことですが、戦後であるこの時期はこのような事件が何件もあったとのこと。

今ではそのようなことは行われてないと思いたいのですが、実際はどうでしょう。

 

いずれにせよ今回の事件のように差別や偏見でものを見るのは良くないことはしっかり理解しておくべきでしょう。

 

 

Sponsored Links

関連記事

ネット経由で実際に卒業資格もとれる「N高等学校」とは?遠足はドラクエ10!?

今、ネットでかなり話題となっている「N高等学校」。 この学校、なんとネット経由で高校卒業の資格

記事を読む

「エモい」の意味は?古語の「あはれ」と同じ?バンドが由来?

最近なぜか「エモい」という言葉がYahoo!急上昇ワードで話題となっているようですが、そもそ

記事を読む

東京五輪エンブレムは本当にパクリだったのか?使用中止となった理由とは?

デザインの盗用疑惑で話題を集めている2020年東京五輪のエンブレムですが、結局このエンブレム

記事を読む

大村智さんがノーベル賞を受賞した理由とは?名前がジャニーズのあの人にそっくり?ツイッターの反応についても

先日、ノーベル生理学・医学賞を受賞した「大村智」さんですが、ネットではこの人の名前がジャニーズの「大

記事を読む

マクドナルドの「クォーターパウンダー」はなぜ販売終了?その理由や販売の歴史について

マクドナルドより「クォーターパウンダー」を4月4日にも販売終了することが突然発表されましたが、いった

記事を読む

5月31日は火星が地球に最接近!!見える方角や期間は?次に最接近するのはいつ?

2016年5月31日は過去11年で最も近い距離まで火星が地球に最接近すると話題になっています。

記事を読む

ビアードパパの「飲むシュークリーム」ってどんな味?どこで買えるの?

シュークリームで有名なビアードパパより永谷園とのコラボで「飲むシュークリーム」という缶ジュー

記事を読む

5月17日に来ると言った未来人は偽物だった?どこまでホントでどこまでが嘘?

本日5月17日は今年4月15日に来た2062年未来人がふたたび訪れる日のはずでしたが、これは偽物

記事を読む

【画像あり】新国立競技場旧デザイン、A、B案のデザインの特徴、予算比較!

先日、新国立競技場の新たなデザインが2案公表されましたが、旧デザインとの違いやそれぞれの特徴はどのよ

記事を読む

大量発生するビゼンクラゲは中国では高級食材?美容効果もある?その食べ方や栄養について

最近有明海でビゼンクラゲが大量発生しており、それが中国では高級食材として扱われることで話題を

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

  • Sponsored Links
  • エスモ

    管理人のエスモです。
    今話題の情報や役立つ情報、個人的に気になる情報などをジャンルを問わずになんでもお届けします。
    ごゆっくりとお楽しみ下さい。

  • スポンサーリンク
PAGE TOP ↑