エルニーニョの代わりに発生率高まるラニーニャ現象とは?その仕組みや日本への影響など
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豆知識
気象庁は今月11日、世界的な異常気象の原因とされる「エルニーニョ現象」が6月までに収まる可能性が高いことを発表しましたが、代わりに8月ごろに「ラニーニャ現象」が発生する可能性が高くなるそうです。
この「ラニーニャ現象」とはどのような現象なのでしょうか?
今回は「ラニーニャ現象」の詳細について、その仕組みや日本への影響などとともにまとめてみました。
ラニーニャ現象とは?
「ラニーニャ現象」とは太平洋赤道域、南米沿岸辺りの海面水温が平年より低い状態が続く現象のことを言います。
これは「エルニーニョ現象」の同じく太平洋赤道域、南米沿岸辺りの海面水温が平年より高い状態が続く現象とは真逆の現象となっています。
ラニーニャ現象(左)とエルニーニョ現象(右)の海面水温
これらの現象が発生すると、日本を含めた世界中で異常な天候が起こると言われています。
ちなみにラニーニャとエルニーニョの名前は、スペイン語の「神の子」から由来していて、エルニーニョは男の子、ラニーニャは女の子を指すのだそうです。
どのような仕組みで発生する?
ラニーニャ現象が発生する仕組みはまず、南米沖の海水が低くなることで、アジア沖に温かく湿った空気が集まり、インドネシア近海に大量の雨を降らせる積乱雲が盛んに発生します。
そして、太平洋上の東と西の温度差により、風と海流が強まり、なおかつ南米から吹く強い風により、南米側の温かい海水が押し流され、深海の冷たい水が引っ張られるという連鎖現象により継続的に起こってしまいます。
日本への影響は?
日本への主な影響は、乾燥した空気が流れ込むことです。
これにより、梅雨が短くなったり、夏は猛暑、冬は寒冬になるなどの影響があるようです。
一番影響を受けるのは農作物で、水不足や猛暑によって収穫に大打撃を受けます。収穫が少なくなることで、野菜の価格の高騰などもあり得るでしょう。
しかし、一方ではラニーニャ現象で深海より引き上げられた栄養分豊富な海水により、漁獲量は高くなると言われています。
ラニーニャ現象が一般人や農家などには悪影響しかありませんが、意外なことに漁業をしている人にとっては良い影響があるようです。
とはいえ、夏はさらに暑く、冬はさらに寒くなるのはあまり歓迎はできませんね^^;
今のうちにしっかり対策をしておいたほうが良さそうです。
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