世にも奇妙な物語の傑作「昨日公園」はどんな内容?リメイク版と原作との違いとは?

公開日: : 最終更新日:2015/11/21 ドラマ

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世にも奇妙な物語の中でも傑作と言われる「昨日公園」ですが、11月21日、28日放送の「世にも奇妙な物語 25周年記念!秋の2週連続SP」でリメイクされることが決定しました!

今回はこの「昨日公園」の内容やリメイク版と原作の違いなどについてまとめてみました。

 

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昨日公園とは?

昨日公園とは2006年世にも奇妙な物語の第405話として放送された作品で、KinKi Kidsの堂本光一さんが主演を務めました。

原作は、朱川湊人(しゅかわみなと)作の短編小説で、2003年に単行本『都市伝説セピア』(文藝春秋刊)に収録されました。当初この作品は第130回直木賞の候補とされており、選考委員からは「「昨日公園」一本の秀逸さだけでも高く評価できる」、「「昨日公園」は佳品だった」と言われるほど好評価だったものの受賞には至りませんでした。

テレビドラマ版と原作では結末が異なっており、設定も少し変わっています。

 

テレビドラマ版の内容

とある夏の午後、人気のない公園でキャッチボールをしている陽介(堂本光一)と隆男。軽口をたたきながらボールを投げていた二人だったが、隆男の何気ない一言に、陽介は、思わずボールを取り損ねた…「来週の典ちゃんの誕生日、思い切って告白しようと思って」

部屋に戻った陽介は、ぼんやりと壁を見つめていた。視線の先には、陽介と隆男、そして典子の写真。昼間の隆男の言葉が頭によみがえる。と、テーブルの上の携帯が鳴った。電話に出た陽介の耳に届いたのは、「隆男君が…今日の夕方、亡くなったって」という、涙まじりの典子の言葉だった。陽介と別れた帰り道、石段から足を踏み外し、頭を打って亡くなったというのだ。

通夜の帰り、典子とわかれてひとり公園を通りかかった陽介。昨日と同じように人気のない公園。入り口でぼんやりとたたずんでいると、足元にボールが転がってきた。何気なく拾い上げると、「陽介、何やってんだよ、こっち」と叫ぶ声。声の主は、死んだはずの隆男だった。陽介に向かって両手をあげて、ボールを投げてよこせと合図している。昨日と同じ会話、昨日と同じ風景…何かがおかしい。一体なぜ? 訳のわからぬまま隆男と別れようとした陽介だったが、はたと思いついて隆男を家まで送ってゆく。石段から足を踏み外すこともなく、無事に隆男を家に送り届け、ホッとした気持ちで自宅に戻った陽介だったが…。

陽介が自宅に戻ると、彼の携帯が鳴った。彼が出ると、電話の向こうから典子が「隆男君が…今日の夕方、亡くなったって」と告げた。陽介と別れた後、工事現場で上から落ちてきた鉄骨の下敷きになって亡くなったのだという。
次の日、その工事現場にやってきた陽介と典子。花束を供える典子に、陽介は「確かめたいことがある」と言って走り出した

陽介の向かった先は、あの公園だった。ベンチに座った陽介の足元にボールが転がってくる。陽介がボールを拾うと、後ろから隆男の声が響いた。「陽介、何やってんだよ、こっち」
隆男を家(隆男の家は酒屋)まで送り届けた陽介。隆男はさらに別の場所へ配達に行くため家を出ようとする。必死で引き止める陽介だが、隆男は自転車で家を出てしまう。陽介は先回りしようと駆け出した。
隆男が工事現場を通りかかろうとすると、前に息を切らしながら陽介が立ちふさがった。いぶかしむ隆男だが、その時向こう側に鉄骨が落ちてきて、隆男は唖然とする。

夜中、「人に迷惑かけやがって…」と一人愚痴る陽介のもとに、またしても典子から電話がかかる。典子に言われてテレビをつけると、隆男の家に強盗が入り、隆男は刺し殺され、隆男の妹・聡子までが重傷を負ったとのニュースが流れる。「聡子ちゃんまで…」と呆然とする陽介。

次の日、陽介はまたあの公園に足を運んだ。転がってくるボールを拾い上げる陽介。「隆男、お前は俺が守ってやる…」
また昨日に戻った陽介は、隆男を送り届けた後、夜中に隆男の家の前で見張りをすることにした。怪しい人影が塀を乗り越えていくのを見た陽介は「泥棒!」と叫んで追い払う。さらに近くのバス停のベンチに腰をおろし、朝まで見張ろうと決める。
いつの間にか眠っていた陽介。あたりが騒がしくなって目を覚ますと、やじ馬が集まっていた。やじ馬が進むのと同じ方向に歩いていくと、隆男の家が黒煙をあげながら燃えていた。
翌朝、陽介の手元の新聞には「火災により一家四人焼死」の見出し。その新聞を読み、もう一度公園へ向かう陽介

公園で少しためらいながらもボールを拾い、昨日に戻って隆男と再会した陽介。ベンチに座って隆男と話し始める。
「顔色悪いぞ、今にも死にそうって感じ」と心配する隆男に、陽介は尋ねた。「もし俺が死んだらどうする?もし俺が今日死ぬってわかったら、お前どうする?」
「助けに行く」当然だろ、という雰囲気で答える隆男。「でも無理なんだ」と言い返す陽介に、「それでも助けに行く」と隆男は言う。「助けられないんだ!助けようとすればするほど、どんどん悪くなっていくんだ!」と叫ぶ陽介。「何の話だ?」と聞く隆男に、「わかんねえ…」とうめくように陽介は言った。
隆男は立ち上って明るく言った。「お前は死なねえだろ。まだ典ちゃんに気持ち伝えてないしな。」突然の言葉に困惑している陽介に、隆男は続けた。「好きなんだろ、典ちゃんのこと。典ちゃんもお前にそう言ってほしいんだと思う。お前ら二人見てると、じれったくてしょうがないんだよ。」
「でも、お前、告白したって…」そう聞き返す陽介を振り返って隆男は言った。「ああ、あれは『お前のことよろしく』って言ったんだよ。」笑顔で隆男は続ける。「典ちゃん、いい子だよ。大切にしてやれよ。」
そう言って帰ろうとする隆男を、陽介が呼び止めた。「なあ、お前の一番大切なものって何だ?」隆男は「決まってんだろ、家族だよ。お袋と、妹と弟。」と答え、自転車に乗って帰った。それを無言で見送る陽介。

自宅で典子からの電話を受け取る陽介。隆男が石段で足を踏み外して亡くなった、と典子が告げるが、陽介は何も答えない。
翌日、陽介は公園のベンチに座っていた。足元に転がってきたボールを拾おうとして、陽介の手が止まる。そのまま手を伸ばすことができず地面にくずおれ、嗚咽する陽介。その目の前でボールがゆっくりと消えていった。

7年後。
同じ公園のベンチに座り、キャッチボールをしている二人の少年を眺める陽介。そこへ典子がやってきて、「どうしたの?」と尋ねる。「いろいろ思い出してたら懐かしくなって」と陽介は答える。「もうすぐ七回忌だね…」と典子がつぶやく。
典子がミネラルウォーターのペットボトルを陽介に手渡しながら「遅くなっちゃってごめん」と言う。陽介が軽く笑って「何言ってんだよ、まだ5分も経ってないだろ」と言うと、「そっか、そうだよね…」と典子はうつむき加減に言った。「顔色悪いぞ、疲れてないか?」と陽介に聞かれると、典子は「大丈夫」と答えた。(←このあたりのセリフの順番がうろ覚えです、すみません)
「そろそろ帰るか」と立ち上がって歩き始める陽介。その腕に自分の腕を絡ませて、典子が思いつめたような調子で尋ねる。「もし私が今日死ぬってわかったら、あなたどうする?」
思わず立ち止まった陽介。典子は慌てて言った。「ごめん。ちょっと聞いてみただけ」陽介は「おかしなやつだな」と一言言った後、何かに気づいて表情を変える。
「世にも奇妙な物語」のロゴが出て終了。

 

引用:第405話 昨日公園

 

原作版の内容

577 1/2 2008/09/12(金) 11:36:10.59ID:0+P8IssH0

主人公は息子と共に公園に遊びに来ていた。
無くなったボールを取りに行く息子を見ながら、主人公は過去を思い出す

小学生だった主人公は、友人と共にキャッチボールをしていた。
息子と同じように暴投してしまった主人公はボールを拾いに公園の外まで行った。
拾い終え、主人公は友人と別れた。それが最後の別れとなる事も知らずに。

その日の夜に、帰宅途中の友人がタクシーに轢かれてなくなったと聞かされた。
父と共に事故現場に行くと、地面に微かな血の跡があった。
主人公はひどく悲しみ、通夜にも行かず時間を潰し、 そして最後に友人とキャッチボールをした公園に行こうとした。

すると、公園からボールが転がってきた。ボールを拾い、公園に入る。
そこには死んだはずの友人がいた。時間が昨日に戻っていたのだった。
信じられない状況にとまどいながらも、友人を死なせずにすむかもしれないと意気込み、
主人公は友人を家まで送って行った。友人は無事に事故に会わずに帰れた。

だがその夜、またしても友人が死んだと聞かされた。
一度家に帰ってから頼まれたお使い先で、ダンプに轢かれたのだった。
父と共に事故現場に行くと、道路いっぱいにおびただしく血が広がっていた。

今度こそ友人を救わなければと主人公は思い、前回と同じ行動の末に友人に再会する。
家に帰ったらもうそこから出てはいけない、絶対にだと念を押し、また別れる。
だがやはりその夜に、友人が死んだと聞かされた。
家人が出ている間に火事が起き、友人は家ごと焼け死んだという。

自分が救おうとすればするほど友人の死に方が酷くなっていっている。
今度こそ確実に助けなければと、憔悴しながら主人公は思う。

578 2/2 2008/09/12(金) 11:36:46.92ID:0+P8IssH0

また過去に戻った主人公は、泣きながら友人にすべてを話す。
自分は未来から来ている事、どうにかしないと友人が死んでしまうという事。
ボールを取りに帰っただけなのにひどく疲れ切り泣き腫らした主人公の顔を見て、友人はそれを信じる。
事故にも火事にも気をつけるよと友人は誓う。

安心したのも束の間、またしても友人が死んだと聞かされた。
今度はガス漏れで、友人だけではなく幼い妹も亡くなったという。
過去に戻る主人公。そのやつれ果てた顔に友人は驚く。
だが主人公はなにもわけを話さず、ただ一言訊ねた。

「お前の一番大切なものはなんだ?」

「俺は兄ちゃんだから妹が一番大切だなあ」

友人はそう胸をはり答える。もうどうしようもない、主人公は何もせずに帰った。
やがて友人がタクシーに轢かれて亡くなったと聞かされた。
主人公は友人の通夜に出た。それきり過去には戻らなかった。
息子がボールを片手に戻ってきたので、主人公は回想を終える。
どこか息子の様子がおかしい。
いつもは憎まれ口ばかり叩く息子が、おびえたように主人公を見上げる。
その表情から主人公は全てを察する。息子もかつての自分のように戻ってきたのだと。
そしてこれから自分の身になにかが起こり、息子はそれを阻止しようとがんばっているのだ。

「もうお父さんのためにがんばらなくてもいいんだよ」
そう言う主人公に、号泣しながら息子は抱きついてきた。

 

引用:朱川湊人「昨日公園」

 

テレビドラマ版では結末は主人公が表情を変えて終わりですが、原作では息子に抱きつきを自分の死を受け入れています。また、設定も異なり、登場人物やその人間関係、死に方なども変わっています。

 

リメイク版との違いは?

リメイク版も内容が大きく変わるようで主人公が、有村架純さんが演じる東京の女子大生という設定になっています。

あらすじは

東京の女子大生・美和が故郷に帰り、公園でフルートを吹く親友・隆子と久々に再会した日の夜、隆子が事故死。翌日、美和は公園でフルートを吹く隆子をなぜか目撃し、親友を死の運命から救おうとする。

となっています。

主人公が女性になり、その親友も女性という設定で、結末も変わってきそうです。

 

昨日公園のリメイク版は11月21日、28日放送の「世にも奇妙な物語 25周年記念!秋の2週連続SP」の第1週「傑作復活編」で放送されるので、気になる方はぜひ見てみてください^_^

 

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